「生物の進化 大図鑑」

自分の創作活動の際に参考資料としている書籍をNOTE(ブログ)で公開してしまうのには抵抗がありますが、創作イメージの源泉は必ずしもこの書籍だけではないし、模倣もあり得ないので、「生物の進化 大図鑑」(マイケル・J・ベントン他 監修 小畠郁生 日本語版総監修 河出書房新社)を取り上げることにしました。これは厚い書籍ですが、古生物から人間の誕生に至る画像が大変美しく、とりわけ恐竜の骨格やその発掘調査の場面は見ていて飽きません。骨のカタチの美しさを以前のNOTE(ブログ)に書いた記憶があります。今回作っている新作屏風は生物的なイメージがあるので、本書は参考資料として自宅では片時も離さず手元に置いて折に触れて眺めています。古生物学者によれば、骨格や殻が化石になって残っている場合は問題はなく、むしろ残骸が失われた生物がどのくらい存在していたかが問題だそうです。それを考えると動植物をはじめとする生物の多様性は、私たちの想像をはるかに超えているように思います。現代のテクノロジーによって古代の謎が少しずつ解明されていく様子は、それを知るだけで心がワクワクしてきます。同時に人間も地球の一部であると改めて認識し、長い地球史の中で破壊を繰り返す新参者の人間の暴慢さが浮き彫りになってきます。人間も時代とともに骨格が変化しています。二足歩行を始めた頃から比べると身体は華奢になり、近い将来は環境適用もできなくなるのではないかと思いつつ、人間も自然のサイクルによって誕生と死滅を辿るのかと思いを巡らせています。日々の雑務から離れてそんなことを考えました。

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