A・ブルトンの人間性に迫る

短い通勤時間の中で読書に勤しんでいます。このところシュルレアリスム関係の書籍ばかりで、ついにその提唱者であるアンドレ・ブルトンの人となりの伝記に辿り着きました。どんな人物だったのかイメージしながら読み進んでいますが、当時ブルトンの周辺にいた詩人や芸術家との交遊を通して、しだいにシュルレアリスムに近づいていった過程に興味が沸きます。今のところまだ前半の部分なので、ダダイストA・ブルトンの言動が語られています。医学生であったブルトンが医学より詩作を選んで、困難な道を歩みだしたくだりがあります。医者になってしまえばシュルレアリスム提唱者A・ブルトンは生まれていなかったかもしれません。人生の岐路に立たされたときに、選択によってはまるで違う自分になる可能性があります。ブルトンの辿った道を思い描きながら、自分の人生選択はどうだったのかを振り返る機会にもなっています。今後読み進む中で、ブルトンはどんな人物と出会い、どんな思索に耽るのかこれからの展開が楽しみです。

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