横浜について考える

今日は開港記念日です。横浜は一昨年「Y150」という開港150周年のイベントを行いました。今年は開港152年になります。自分は生まれも育ちも横浜です。自分には都会育ちという印象はなく、横浜も内陸に入れば田畑の広がる農村地帯がありました。今でこそ住宅地に開発されてしまいましたが、小学校へは田んぼの畦道を歩いて通っていました。確かに繁華街と言えば伊勢佐木町や元町や中華街で両親に連れられて行った記憶はあります。幼稚園や小学校の遠足でマリンタワーや氷川丸、埠頭の方にも行きました。山下公園や野毛山動物園でお弁当を食べた記憶もあります。明治時代に西洋文明が入ってきたハイカラな横浜ですが、自分が両親に連れられて歩いた繁華街は、まだ大戦の傷跡が残り、負傷した兵士が茣蓙の上で往来の人に何かを訴え懇願していた姿がありました。日の出町や野毛の裏道には怪しい気配が漂っていました。ジャズも流れていて、無国籍で多用な価値観が渾然一体となった都会の姿がありました。幼い頃は都会的な雰囲気に怖さを感じていましたが、今の自分が横浜市に雇われていて自分の郷里をアピールする立場にいることは、ある意味では生まれ育ったこの土地で足元を固めた生活が送れているということではないかと思います。

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