「創作」という魔力

衣食住という人にとって必要なモノは、日々の生活の中では、あたりまえのように獲得していくモノなので、魔術的な魅力を感じにくいと思っています。震災があって、衣食住が確保できない状態では、その必要不可欠性がクローズアップされました。そのために多くの人が援助をしていくスタンスを表しています。衣食住以外のモノでは、たとえば学問や宗教、芸術という文化を形成するモノは、衣食住があった上で必要とされるモノです。そこには精神世界の中で生命を謳歌する喜びがあります。「創作」には魔力があると信じています。時々会う美大生が、創作の楽しさや苦しさを知ってしまうと、友達とどこかに出かけても、自分の表現力を高める要素がなければ無味乾燥だと言っていました。遊びのための遊びが出来なくなって、たとえ遊びであっても自分の内面を通過して自己表現として発露したいと考えてしまうと言うのです。創作とはいったい何でしょう。ある人にとっては意味を成さないモノでも、ある人にとっては生きる意味を見出すモノが創作とすれば、創作活動を感受できる人は、もう逃れられない魔力に憑かれているのかもしれません。

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