読書への思い

昔から読書癖があって、読みかけの本をいつも携帯しています。「瀧口修造全集」(みすず書房)は長い時間をかけて読んでいて、かれこれ1年も経つような按配です。通勤の時しか読めないこと、その通勤時間が短いこと、加えて瀧口流の文章をよく噛み砕いて、いろいろな思いが交差する中、とつおいつ読んでいるので時間がかかってしまうのです。「瀧口修造全集」を読んでいる間に、別の本に浮気することがよくあります。瀧口修造に関連する本が多いのですが、もうすぐ休庁期間に入るので、「カンディンスキー研究」(美術出版社)を読もうと思っています。いつ頃購入したものか忘れてしまいましたが、今読まなければ読む機会を失うような気がしています。自宅の書棚にもそうして読まずに埃に塗れている本も数多くあります。学生時代、途中で放棄した「西洋の没落」(シュペングラー著)とか「カントと形而上学の検証」(量義治著)…量義治は叔父ですが、難解すぎて読む気力が萎えてしまうのです。やはり書籍は買った時の勢いで読むべきかなと思います。

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