マッキントッシュの椅子

今夏、飛騨高山美術館にあるマッキントッシュの部屋を見てから、時折マッキントッシュのシャープなデザインが頭を過ります。あの市松模様に見られる直線的なデザインは、家具や室内装飾において簡素で斬新な印象を与えるのです。とくにマッキントッシュの背もたれの長い椅子は有名です。白い壁の前に置かれたマッキントッシュの椅子は、それだけで究極の美を生み出しています。学生時代に図版で見て、それからしばらくして実際の家具に触れました。市販もされているようですが、購入しても置く場所に困るくらい完璧なカタチをしているのです。以前のブログに書いた記憶があるのですが、オブジェとしての椅子に自分はとても興味があります。椅子は座ることの出来る彫刻だと考えています。座りやすさ等の機能性を追究した椅子は、とくに近代から現代に至る建築史や美術史に多くの秀作が登場しています。一方で純粋に美的なカタチを追求している椅子も多くあります。マッキントッシュの椅子もそのひとつです。ガウディの木製の椅子も動物的な動きが感じられて面白いと思います。自分はそうした日用品をテーマに美的価値を求める仕事に、楽しさと余裕を感じてしまうのです。

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