非日常の空間に遊ぶ

「工場萌え」というキャッチフレーズに心が動いて、工場ばかりを撮影した写真集に興味を持ちました。写真集を購入するため書店に行ったら、結構種類があるのに驚いて目移りしてしまいました。結局購入は出来ず、ページを捲ってはあれこれ想像して、その場での立ち読みを楽しんでしまいました。それでも造形的な興味は尽きないので、決定打が出たら購入しようと思っています。自分は自然の美しさを謳歌した山や海の写真には興味を覚えません。人間臭さが染み付いた空間が好きなのです。しかも非日常の世界がそこに出現していれば、文句なく魅了されてしまうのです。廃墟趣味もそこにあります。かつてそこで生活が営まれていた、人々が働き、群集のざわめきがあったというのに、今は空虚な場所になってしまった、そんな世界が自分のイメージと結びついて作品化を思い立つのです。それはゴーストタウンという大きな地域を言っているのではなく、ちょっとした日常に潜む非日常的な空間のことでも構いません。そんな空間に遊ぶことは、生活感漂う中で暮らしている自分にとっては、市民的な枷を取り除きたい一種の願望かもしれません。

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