憧れの彫刻庭園

前に香川県に行った折、イサムノグチ庭園美術館を訪れました。庭園美術館は予約が必要で、ちょうど四国行きの日に合わせて予約したのです。高松駅から琴平電鉄に揺られながら、海と小高い山が鬩ぎあう風景を車窓から眺めていました。八栗駅は小さな駅でほとんど降りる客はいませんでした。そこから歩いてイサムノグチ庭園美術館に辿り着きました。この日は数人でグループになり案内人に導かれながら中に入りました。写真では知っていた彫刻庭園。大きくもなく小さくもなく、自分の思っていたスケールで目の前に広がる彫刻庭園。未完の石彫が点在し、大きな樹木が庭園に影を落としていました。石と緑のコントラストに加えて、移築した酒蔵の白い壁。なんて雰囲気のよい空間なのでしょう。ずっと昔からこんな風景が見たかったと思わせる心地よさ。まさに自分にとってはこれを聖地と呼ぶのでしょうか。大げさではなく本当にそう思ったひと時でした。今でも眼を瞑れば、憧れの彫刻庭園が見えてきます。自分もこんな空間が作れないものか、本気でそう考えたひと時でもありました。

関連する投稿

  • 「擬似幾何学的」なブランクーシ
    現代彫刻の父ブランクーシに関する文献に出会うと不思議な興奮を覚えます。NOTE(ブログ)にも何回か登場したブランクーシですが、自分は若い頃にルーマニアに何度か出かけ、木造民家の柱に見られる呪術的で抽象性を伴う浮き彫りにブ...
  • 夏気分を惜しみながら…
    今日で8月が終わります。月が変わることに郷愁を感じるのは夏の特徴かもしれません。開放感あふれる夏だからこそ流行り歌にもなり、移ろう夏気分を惜しむ情景になるのだと感じます。今月の創作活動を省みると、とにかく暑い工房の中で滴...
  • オブジェの評論集を読み始める
    「問いなき回答 オブジェと彫刻」(建畠哲著 五柳書院)を読み始めました。自宅の書棚に眠っていた書籍で、一度読んでいるかもしれないと思って読み始めましたが、どうやら購入したまま書棚に仕舞いこんでいたことがわかりました。目次...
  • 夏季休暇 美術館巡り
    今日と明日の2日間夏季休暇を取っています。先週の2日間の夏季休暇は菩提寺の墓参りと長野県麻績にいる彫刻家池田宗弘先生宅にお邪魔して2日間を過ごしました。今回の夏季休暇の予定では、今日は都心の美術館巡り、明日は茨城県にいる...
  • シュルレアリスム時代のジャコメッテイ
    国立新美術館で開催中の「シュルレアリスム展」に出品されているアルベルト・ジャコメッテイの彫刻は、ある意味で自分の眼には新鮮に映りました。ある意味で、と言うのはジャコメッテイと言えば、全てを削ぎ落として細くなった人体塑造で...

Comments are closed.