歯車のRECORD
2010年 4月 28日 水曜日
20代の滞欧時代に作った自分の初期の版画に、車輪のような歯車のようなイメージを描きました。具象彫刻をやっていた自分が初めて抽象を意識した作品で、版下は捨てられずそのまま日本に持ち帰ってきました。まだ陶芸が出来なかった帰国後の生活の中で、やはり歯車をモチーフにした油絵を描いていました。陶彫が出来るようになっても度々車輪や歯車のイメージが登場し、レリーフにしています。RECORDを始めた3年前も、初めは歯車でした。歯車が噛み合うような噛み合わないようなもどかしいイメージが好きなのかもしれません。組織はひとつひとつの歯車で回り、噛み合わないそれぞれの個性や癖を、お互い認め合いながらも大人の理性や心情でもって何とか噛み合わせて、目の前の課題を全うしていくのが今の自分の調整役としての仕事なのです。そんな繋がりを日常生活の中で見出せるので、やはり今回のRECORDも、歯車に戻ってきました。そうした関係性が自分の創作のテーマになっていると考えています。
関連する投稿
- トレーニングに関する雑感 スポーツにはトレーニングがつきものですが、創作行為や物事の発想にもトレーニングが必要だと感じます。創作における日々のトレーニングは、イメージ力を高めると確信しています。私の場合のトレーニングはREC […]
- 週末 新作の陶彫彫り込み加飾 今日は朝から美大受験生2人が工房に来ていました。私が週末であるのを意識できるところは彼女たちが来ているかどうかだなぁと思っています。工房での作業は週末だからといって私には特別でなくなっているため、人 […]
- 爽やかな5月に… 5月になりました。爽やかな季節になって、凌ぎやすい気温の中で創作活動に拍車がかかりそうです。私は暖かくなるこの時期にヴァイオリズムが上昇するらしく、制作に活気が出てきます。今月はゴールデンウィークと […]
- 創作に思いを馳せて… 公務員としての仕事中に、ふと創作に思いを馳せることがあります。ほんの少し心を解放して制作中の作品のことを考えます。頭の中で描くイメージ。顕在化しない自分の中の自由な落書。まだ自己表現を見つけられない […]
- 仕事山積の一週間 先週に続き今週も仕事の多い一週間になりそうです。年度初めは今の職場に限らず、どこでも同じ風景なのかもしれません。来週末が遠く感じられます。でも夜のRECORD制作は気合が入っています。昨日美大生に見 […]
Tags: RECORD, イメージ, 作品, 創作, 日常生活, 陶芸
The entry '歯車のRECORD' was posted
on 4月 28th, 2010
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.