歯車のRECORD

20代の滞欧時代に作った自分の初期の版画に、車輪のような歯車のようなイメージを描きました。具象彫刻をやっていた自分が初めて抽象を意識した作品で、版下は捨てられずそのまま日本に持ち帰ってきました。まだ陶芸が出来なかった帰国後の生活の中で、やはり歯車をモチーフにした油絵を描いていました。陶彫が出来るようになっても度々車輪や歯車のイメージが登場し、レリーフにしています。RECORDを始めた3年前も、初めは歯車でした。歯車が噛み合うような噛み合わないようなもどかしいイメージが好きなのかもしれません。組織はひとつひとつの歯車で回り、噛み合わないそれぞれの個性や癖を、お互い認め合いながらも大人の理性や心情でもって何とか噛み合わせて、目の前の課題を全うしていくのが今の自分の調整役としての仕事なのです。そんな繋がりを日常生活の中で見出せるので、やはり今回のRECORDも、歯車に戻ってきました。そうした関係性が自分の創作のテーマになっていると考えています。

関連する投稿

  • 2012年 年の初めに…
    2012年がスタートしました。今日は実家で母の雑煮を食べて、年賀状を投函しつつ、東京赤坂まで初詣に行ってきました。昨年の今日も同じことをしていました。毎年同じことが出来る幸せを今年は痛切に感じます。昨年起こった未曾有の大...
  • イメージをもつ
    創作活動では頻繁にイメージというコトバを使います。エスキースは具現化する前に行う作品の完成予想図のことで、頭の中に広がるイメージを出来うる限り描きとめる方法です。何かをイメージすることはモノ作りには欠かせない行為です。ス...
  • 創作に思いを馳せて…
    公務員としての仕事中に、ふと創作に思いを馳せることがあります。ほんの少し心を解放して制作中の作品のことを考えます。頭の中で描くイメージ。顕在化しない自分の中の自由な落書。まだ自己表現を見つけられない時代には、荒唐無稽な世...
  • 6月は梅雨と共に…
    6月になりました。梅雨に入っているせいか曇り空と気温の変化で今日も体調は優れません。今月は7月個展に出品する「構築~楼閣~」の梱包作業があります。「構築~解放~」は既に梱包してあるので、今回の梱包作業は気楽です。新作屏風...
  • 週末 色彩への憧れ
    今日は朝から夕方まで工房で制作三昧でした。昨日、「構築~楼閣~」全体の骨子ができたところで、少し時間をおいて眺めることにしました。これから窯入れする陶彫部品の数々を念頭に入れながら、完成に向けてじっくり見ていきたいと思い...

Comments are closed.