「余白に書く」を読む

表題の「余白に書く」というのは、「瀧口修造全集Ⅳ」の副題です。「余白に書く」とはどういうことだろうと思って読み始めました。「余白に書く」とは展覧会や公演に寄せた文章であることがわかり、その夥しい数の文章が「瀧口修造全集Ⅳ」と「瀧口修造全集Ⅴ」にまとめて収められていることも知りました。短文あり、やや長文もあり、詩作として捧げたものまで瀧口修造の多義にわたる才能を感じます。紹介されている作品を、実際に見ていなくても、その洞察の深さによって、それがどのような意図で作られたものかを窺い知ることができ、また興味が湧き出てきます。作品に味を添える、またはそこからエスプリのあるコトバで作品に位置を与えることが、つまり「余白に書く」ということでしょうか。大上段に構えた論評ではなく、さりげないコトバで鑑賞者を惹きつけている余白に感銘を受けるのは、決して私だけではないと思います。

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