意匠に思いを寄せて

現在、自分の創作と呼べるものは陶彫・木彫による彫刻作品とポストカード大の平面作品RECORDだけです。横浜市公務員という身分保障があって、週末だけで制作をしているのですから、これ以上は時間的に厳しいと言わざるを得ませんが、時間が確保できればやってみたい分野はかなりあります。自分らしさは自分の殻を抜け出したと思っても失われないものらしく、むしろ彫刻やRECORDで培った自分らしい意匠を、もっと広げてみたい欲求に駆られています。たとえば染織。自分が愛用しているバンダナのデザインやウイークディに着用しているネクタイをデザインしてみたいと思っています。陶芸による小品も作りたいのです。室内装飾にも、いつぞやブログに書いた舞台美術にも興味があります。本の装丁然り。そうしたもので生活費を稼いでいる彫刻家もいることでしょうし、それはそれで不況の折には厳しい状況があるとは思います。自分のようにまるで違うところで労働している方が気が楽なのかもしれません。自分が思う意匠の夢は、売れる売れないに関わらず、商業とは縁の薄い遊戯感覚で発想されたものなのです。

関連する投稿

  • トレーニングに関する雑感 スポーツにはトレーニングがつきものですが、創作行為や物事の発想にもトレーニングが必要だと感じます。創作における日々のトレーニングは、イメージ力を高めると確信しています。私の場合のトレーニングはREC […]
  • 2013年 HPによる総括 2013年の大晦日を迎えました。今年はどんな1年間だったろうと振り返ってみると、自分にとって幸福と思える素敵な1年間だったと思っています。まず、自分を含めて家族が健康に過ごせたこと、周囲に大きな事故 […]
  • 週末 12月になって… 今日から12月です。多忙な師走で公務員管理職としての仕事が慌しくなる上に、創作活動も最初の佳境を迎える1ヶ月になりそうです。新作は図録撮影が終わった6月から始めていますが、夏の休庁期間よりも今月にあ […]
  • 3月初めの勤勉な週末 3月になりました。陽気はしだいに暖かくなってきています。今日は創作活動に明け暮れた一日でした。杉材を3本荒彫りしてから、乾燥した陶彫に化粧がけをしました。朝から夕方まで休みなく作業し続けて、帰宅して […]
  • 木彫「進化の過程」 朝日新聞の美術評によると「古い民家を思わせる木彫シリーズだが、今作では地虫のような形に。題名と合わせて見ると、はいつくばってでも前に進もうとする、作家の意思表明ともとれる。老いるにつれ、できること […]

Comments are closed.