マチスが作った礼拝堂
2010年 1月 13日 水曜日
画家アンリ・マチスはピカソと並ぶ20世紀最大の巨匠です。マチスは色彩の画家と呼ばれ、とくに自分はマチス晩年の単純化した作品が大好きです。そんなマチスが最晩年に作った礼拝堂があります。テレビや雑誌で紹介されていますが、自分はまだそこに行ったことがありません。いずれ時間が出来たら行ってみたい場所のひとつです。それは南仏ヴァンスにあるロザリオ礼拝堂。写真で見るとステンドガラスから入る光が、内部の白壁に色彩を落として何とも美しい空間を感じさせます。白壁に線のみで描かれた聖ドミニク像があるようですが、のびやかなタッチで描かれた壁画を一度じっくりこの目で見てみたいと思っています。「特にカトリック信者でもなく、かつては異教徒のようにさえ見られていたマチスだが、こうした宗教的な仕事をしたことについては、いろいろ推測されたが、直接の動機は極めて自然に訪れたのであったし、彼があくまで人間的な画家であったことの一つの自然な帰結であったと思えるほど、その仕事には無理が感じられないのである。〜以下略〜」(瀧口修造全集2より)画家として、作品を空間の中で息づかせることが出来るなら、それは理想であり、ましてや己だけの世界観をそこで表出できるなら、芸術家として生きた最高の証ではないかと自分には思えます。
関連する投稿
- 「至福」ベン・シャーン
画面の下半分には麦穂がたわわに実っている様子が描かれ、農夫がそれを眺めながら一人佇んでいる絵があります。アメリカ人画家ベン・シャーンによる「至福」という題名のついた絵です。「至福」はテンペラの他に同じテーマによるデッサン... - 「クレーの日記」再読開始
このところ書店で新しい書物を買うことはせず、自宅の書棚に眠っている数々の書物を取り出して再読することにしています。その中にはもう既に書店で売られていないものもあって、今となっては貴重な本があるかもしれません。今日から読み... - 「ゴーギャン オヴィリ 一野蛮人の記録」の読後感
昨年暮れから通勤鞄に入っている「ゴーギャン オヴィリ 一野蛮人の記録」(ゴーギャン著 岡谷公二訳 みすず書房)をやっと読み終えました。ずいぶん長く携帯していた書籍です。当時フランス領だったタヒチを初めとする島々で、彼の地... - 葉山館の「ベン・シャーン展」
昨日、「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」展を見に神奈川県立近代美術館葉山館に行ってきました。ベン・シャーンはアメリカの下町やそこで生きる人々を丹念に描き、それによって社会的な背景までも炙り出した画家です。自... - ベルナール・ビュフェ美術館
日曜日に相原工房スタッフの遠足として出かけたベルナール・ビュフェ美術館は、小高い丘に建つ瀟洒な建物で周囲には木々があって素晴らしいところにあります。ビュフェは若くして世に出た画家で、灰色がかった色彩とそこに佇む細い人物が...
Tags: 画家, 芸術家
The entry 'マチスが作った礼拝堂' was posted
on 1月 13th, 2010
and last modified on 1月 30th, 2010 and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.