「構築〜瓦礫〜」完成の目安

先日、カメラマンが新しい図録の打ち合わせに来ました。今年7月の東京銀座での個展にあわせて、搬入日から逆算して図録を作る日程を決める打ち合わせでした。図録用の作品撮影日は遅くても3月末と決めました。昨年は3月22日が撮影日でした。今年も昨年通りに出来ればベストですが、制作工程が遅れていて、3月後半に間に合わせるのは至難の業と言わざるをえません。それでも何とかしようと頑張るつもりです。昨年やっていた「構築〜起源〜」は木彫だけで作った作品で、仕事量で言えば昨年の方が多いのです。ただし、陶彫は作業している時間よりも乾燥待ちや焼成待ちの時間があって、運を天に任せることがあります。つまり陶彫は、木彫のように仕事した分だけ確実に完成に近づくものではなく、焼成が失敗すれば、それまでやってきた土錬・成形・修整・仕上げ・化粧がけがすべて無駄になるわけです。そこが陶彫の無情で虚しいところであり、また面白いところでもあります。一か八か3月後半までに上手くいけば儲けものというくらいの気持ちでやっていきます。こればかりは火炎の神さまに祈るしかありません。

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