「瓦礫」陶彫の破片

新作では、殻を打ち破った樹木が上昇していく漠然としたイメージがあります。自分が調合している陶土が焼成で黒くなる影響もあるのでしょうが、作品全体のイメージは黒っぽい色彩で覆われています。陶彫は瓦礫の山となっていて、かつて作っていた都市空間が、カタチを成さなくなるまで破壊された情景が浮かんできているのです。そうしたイメージはどこから来るのでしょうか。この「瓦礫」を作るためには、どういう具合に陶彫の破片を配置してみようか、それとも無作為にやってみようか、頭の中でぐるぐるアイデアが浮かびますが、新作でわかっていることは、今までの作品にない提示方法を試みようとしていることです。樹木は「構築〜起源〜」で試したように炙って炭化させる計画です。数本になるか、さらに多くなるかわからないのですが、この樹木をどのように立てようか、陶彫の破片の中に柱を立てる陶彫のパーツを用意しようか、今後の課題として考えながら制作を進めていきます。

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