「魔術的芸術」二つの大いなる…
2009年 8月 22日 土曜日
A・ブルトン「魔術的芸術」もあと少しで終わりです。先日出かけた「ゴーギャン展」に纏わる章に差し掛かりました。「二つの大いなる綜合」という副題がついた章です。二つというのはギュスターヴ・モローとポール・ゴーガン(ゴーギャン)の二人の画家を指します。「魔術的芸術」で取り上げる芸術家はいずれも特徴があって、この二人の画家を見てみると、なるほどと頷けるものがあります。モローは神話の探求に専念し、魔術的な「眼」をもつ画家として語られ、今までの頽廃主義的な評価に厳しい論評を加えています。ゴーガンの作品もいたるところに魔術が存在すると書いていて、批評家のいう原始主義に対して批判的です。両巨匠とも「魔術的芸術」の観点からすれば、美術史の中で重要な役割があっていいはずと思えてきます。「ゴーガンの絵画はヒューマニズムなどではなく、タブローの物質的諸要素そのものから出発する神話の探求である。」という箇所が印象に残りました。 Yutaka Aihara.com
関連する投稿
- 夏季休暇 美術館巡り
今日と明日の2日間夏季休暇を取っています。先週の2日間の夏季休暇は菩提寺の墓参りと長野県麻績にいる彫刻家池田宗弘先生宅にお邪魔して2日間を過ごしました。今回の夏季休暇の予定では、今日は都心の美術館巡り、明日は茨城県にいる... - 発見・再発見で変わる美術史
世界の美術史であれ、我が国の美術史であれ、無名だった芸術家の発見や再発見によって時代の奥行きが出たり、また美的基準が見直され価値感が大きく変動することがあります。停滞が続いた時代が破壊と創造を繰り返す時代に変わるときに、... - 竹橋の「パウル・クレー展」
パウル・クレーという画家名が新聞の展覧会欄に載っていると、必ず展覧会に行きたくなるという癖が自分についてしまいました。何度クレーの絵画に触れたことか、滞欧生活の頃から考えると数え切れません。クレーは多作だったので、そのつ... - 「三本の糸杉」M・エルンスト
シュルレアリスムの画家マックス・エルンストは大好きな芸術家の一人です。いつもマチエールの巧みさと面白さに魅了されます。フロッタージュ(擦りだし)とグラッタージュ(削り)によって、画面が地質的であったり、また植物的であった... - 「池田龍雄 アヴァンギャルドの軌跡」
先日、表題の展覧会に行ってきました。神奈川県川崎市にある岡本太郎美術館は、岡本太郎ゆかりの芸術家による企画で見応えのある展覧会が多く、そのたびに見に出かけます。現在開催中の「池田龍雄 アヴァンギャルドの軌跡」展も、60年...
Tags: 作品, 展覧会, 画家, 芸術家
The entry '「魔術的芸術」二つの大いなる…' was posted
on 8月 22nd, 2009
and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.