「ルネ・ラリック展」

東京銀座での個展開催中に東京の美術館を巡りました。先週のことですが、国立新美術館で「ルネ・ラリック展」を見てきました。ちょうど「野村仁展」をやっていたので、現代美術家の個展の後にラリックを見ることになりました。「ルネ・ラリック展」の観客の年齢層が高く、いかにも宝飾に関心のある方々が熱心に鑑賞していました。ラリック芸術の魅力は、万人が納得できるような美しさにあります。とくに線や面で区切られた構成が心地よく、虫や植物のフォルムがこれ以上考えられないギリギリまでデザインされ、斬新さと美的完全さを兼ね備えたモノになっています。アール・デコの時代に建築装飾まで進出し、優美な作品を数多く残したラリック。芸術と産業を融和させ、時代の花形だったラリック。とくに初期の頃の装飾品に深い精神性を感じることができました。                  Yutaka Aihara.com

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