植木畑に広がる空間

現在開発工事が進んでいる介護施設の建設現場に隣接して亡父が残した植木畑があります。ちょうど自宅の裏になるのですが、自宅のある土地より植木畑はずっと広いのです。そこに倉庫を建てる予定で、父の従兄弟にあたる人が週末のたびに来て、植木畑の整理をしてくれています。ぶらりと見に行くと、植木のほとんどが手入れをされて、さっぱりとした空間が広がっています。これほど空間造形感覚を刺激されることは滅多にありません。土地の広がりと所々残る木々が絶妙なバランスで存在しています。植木が間引きされたことで、残された木々が存在感を示して豊かな空気を漂わせているのです。今制作を中断している自分が空間を感じ取れる唯一の場所であり、じっとそこに佇んで思索をしていたい衝動に駆られるのです。        Yutaka Aihara.com

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