自宅近くの開発工事

公共交通機関を使って通勤するようになって、自宅の裏の景観が日ごとに変わっていく様子がわかるようになりました。自宅は小高い丘の上にあります。その中腹を切り崩して、大きな介護施設が建つのです。今は重機が入って丘が削られ、土留めを作っています。そこはつい最近まで雑木林や畑があったところでした。景観がみるみる変わっていく有様は、人の記憶をどんどんリセットしていくようです。先日までどんなものがそこにあったのか記憶が定かではなくなっています。大きな切り株があるので、このへんは鬱蒼とした雑木林だったという漠然とした記憶を残すだけです。でもそこにあったたくさんの切り株は、何か彫刻にできそうな触覚的な印象を与えていました。「地球を彫刻する」と言ったイサム・ノグチのように自宅の裏では重機という塑造ヘラによって大地が彫刻されています。でもそれは彫刻的な共感は呼びません。合理的な建物がそこに現れてくると思っています。    Yutaka Aihara.com

Random Posts

  • 鑑賞から生まれるコトバ
    「瀧口修造全集Ⅴ」(みすず書房)には、作家の個展や出版等に寄せる滝口の文章が掲載されています。それは通常の美術評論として書かれたものや、作品鑑賞から生まれ出た詩的なコトバも数多くあります。そうしたコトバは、実際の展覧会を...
  • 「アフリカの美」展にて
    現在、MOA美術館で「アフリカの美〜ピカソ、モディリアーニたちを魅了した造形〜」という企画展が開かれていて、これは自分の興味関心のある分野なので、休日の高速道路の混雑にも関わらず、熱海まで出かけていって見てきました。かつ...
  • 詩画混在のJ・ミロ
    象形文字のように単純化された形態をもつジョアン・ミロの絵画には、日本の前衛書道に共通する余白のセンスがあります。余白は空間であり、そこに平面でありながら立体としての空間を感じるのは私だけでしょうか。ミロには具体的なモティ...
  • 11月最後の週末…
    11月最後の週末です。あれよあれよと思う間に今年も残りわずかとなりました。制作は自分なりに頑張っているものの計画通りにはならず、来年の横浜のグループ展に間に合うかどうか微妙になってきました。3月の群馬県高崎市の展覧会には...
  • 僅かな読書時間
    通勤時間が短いのは負担が少なくて楽です。そういう意味でも今の職場にいられるのは有難いと感じます。この僅かな時間を使って車内で読む本も格別です。このところずっと「瀧口修造全集」(みすず書房)を鞄に入れていますが、通勤時間の...

Comments are closed.