竹久夢二のほろ酔い画風

先日訪れた伊香保温泉街からちょっと離れたところに「竹久夢二伊香保記念館」があって、その昭和レトロな瀟洒な建物に誘われるがまま中に入ってしまいました。館長が私に声をかけ「陶工の方ですか?」と聞くので「どうしてですか?」と問い直すと「モノを作っている人はわかる」と言っていました。その館長が案内してくれた部屋に竹久夢二の貴重な資料がたくさんあって、夢二の仕事量に圧倒されました。竹久夢二と聞くと、ちょっと酒酔いした美人が佇んでいる情景をさらさらと描く達人と私は勝手に解釈していて、夢二はお洒落なイラストレーターくらいにしか捉えていなかったのですが、今回見た夥しい量のデッサンや草稿は、夢二がほろ酔い画風を確立するまでに見えないところで相当な努力をしていたこと、画面構成力に人一倍優れた才能を有していたこと等に気づきました。               Yutaka Aihara.com

関連する投稿

  • 「中空の彫刻」読後感 「中空の彫刻」(廣田治子著 […]
  • 週末 創作へのモチベーション 昨日までは梱包用木箱作りと陶彫部品の梱包に励んでいましたが、今日は来年に向けた新作の陶彫制作を行うことにしました。今月の個展が迫っているので、その準備として梱包をやっていたのですが、そればかりやって […]
  • 「結語」について 「中空の彫刻」(廣田治子著 三元社)の「第二部 ゴーギャンの立体作品」の中の「結語」の「1 木彫と陶器」「2 親密な環境における彫刻」「3 […]
  • 21’図録の完成 5月30日に個展用の図録を作るための撮影を行い、今日新しい図録1000部が自宅に届きました。図録は16冊目になりますが、毎回同じサイズ、頁数で作っています。図録は前頁カラー版で正方形の冊子になります […]
  • 週末 木箱に収納開始 週末になりました。週末になると今週の創作活動のことを書いていて、個展に向けた進捗状況を述べさせていただいています。陶彫部品を梱包する木箱が15個完成し、今週からその木箱に陶彫部品を2・3点ずつ収納し […]

Comments are closed.