遺跡出土品と出会う企画

群馬県高崎市から招待出品の依頼を受けて、「発掘〜鳥瞰〜」を来月19日に搬入することになりました。全部で6人の彫刻家が選定されたようです。自分がこの展覧会に興味を持ったのは、高崎市観音塚考古資料館の収蔵品と同じ空間に現代彫刻を並べるユニークな企画に対してです。自分の陶彫は全て「発掘」というタイトルをつけています。あたかも出土されたような表面処理を施し、住居のような形体をいくつも組み合わせて作品化しているのが自分の仕事です。本物の出土品と見比べると、どんな感情に駆られるのか、古代人の思いと今の自分の思いがどんなところで交感し、それをどう感じ取れるのか、興味関心は否応なく膨れ上がります。先日、この企画展のちらしが高崎から送られてきました。Eメールで図録の校正原稿も届きました。搬入業者にもお願いをして準備を進めています。

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