Archives for the Month of 1月, 2009

木彫から陶彫へ

今週末から木彫ではなく陶彫をやっています。木槌や鑿を棚に仕舞いこみ、陶芸道具を作業台に並べています。仕事の質はまるで異なりますが、自分にとって木彫と陶彫は両輪として考えたい素材なのです。京都の陶芸家河井寛次郎も木彫による […]

図形から生み出すコトバ

昨年2月・3月分のRECORDを見て、何かコトバを生み出そうとしているのですが、かなりの難産と言わざるを得ません。幾何形体や図形をもとに一日1点ずつ描いてきたRECORDはコトバを介在せずにイメージしています。むしろコト […]

雛型で遊ぶ

横浜のグループ展に出品した「構築〜起源〜」には、その雛型も合わせて展示してありました。見に来た人は小さな雛型にも関心が高く、本体と見比べて楽しんでいたようでした。雛型は作者自身も楽しんで作っていて、遊びの要素がいっぱい含 […]

恩師からの手紙

横浜で文筆業をしている笠原実先生から、先日のグループ展に出品した「構築〜起源〜」の感想を手紙でいただきました。「構築〜起源〜を拝見させていただきました。いよいよ地上への始動がはじまりました。〜略〜 色彩の関係かもしれませ […]

グループ展の搬出

自分が作ったものにも関わらず自分ひとりでは搬入も搬出も出来ないというのが、「発掘」シリーズや「構築」シリーズの立体造形です。今日はグループ展の搬出日で、今回も知り合いの業者に梱包や運送をお願いしました。人の手を借りて、や […]

一日2点のRECORD進まず…

グループ展を開催している関係で、彫刻にばかり気をとられ、RECORDが進んでいません。凸形に面白みを感じなくなっているのか、それとも今まで幾何形体でやってきたことに限界を感じているのかよくわかりませんが、旧作をコピーして […]

子どもの反応 大人の反応

横浜市民ギャラリーでのグループ展のメリットは観客動員数の多さにあります。それは上の階で開催している児童生徒作品展に親子連れでたくさんの来場者があり、そのついでに私たちのグループ展を見ていただけるからです。とくに小さな子ど […]

知人友人遠方より来たりて…

展覧会出品者としての楽しみは、ご無沙汰している知人友人に会えることです。しかも遥々遠方より来ていただいて大変有難く思います。そういう方々の鑑賞眼を満足させるために、緊張感のある良質な作品を展示したいと常々思っていて、それ […]

陶彫による新作始動

まだグループ展開催中ですが、「構築〜起源〜」が自分の手を離れてしまったので、気持ちは陶彫による新作に移りました。ひとつ終わると次を考えてしまうのが永年の癖になっていて、それが仕事を継続させていく原動力になっていると思って […]

横浜市民ギャラリー搬入日

昼ごろ、業者が作品を取りに来て、そのまま横浜の関内にある市民ギャラリーに向いました。116本の杉材の柱、9枚の土台は搬入口から運び込むのに時間がかかり、さらに梱包をとく作業にも時間がかかりました。入り口近くに設置。作業場 […]

搬入前日の戯れ言

明日「構築〜起源〜」の搬入と設置があります。市民ギャラリーで組み立て作業をしますが、この時初めて完成された作品を全体として眺めることができるのです。自分の制作工程では部分を作り続けて全体を見る機会はほとんどなく、全体を捉 […]

職場で三吉演芸場観劇

昨日は警察署で武道初めを見て、今日はまったく雰囲気を変えて三吉演芸場に行ってきました。これは職場で新年会として自分が企画したものです。横浜に住んでそこで働いている身としては、常々地元の演芸場を応援したいと思っているのです […]

警察署の武道初め

このところブログに作品のことばかり書いてきたので、今日は話題を変えます。警察署が行う武道初めに職場を代表して行って来ました。若手の警察官たちが日頃鍛えている腕前を、柔道や剣道を通して披露するのが武道初めです。紅白に分かれ […]

新作の梱包作業

よくぞここまで辿り着いたと思うほど今回は制作に手間取りました。梱包作業は116本の柱と9枚の土台を別々に梱包するので、全部で125個の部品に分けて行います。とくに土台は自分ひとりで梱包するのに無理があり、今日ばかりは家内 […]

新作の最終チェック

やっと新作「構築〜起源〜」がほぼ完成しました。116本の杉材の柱の裏に押印して番号をつけた和紙を貼り、その番号と照らし合わせて土台の裏にも同じ押印の和紙を貼りました。これで搬入の際に、土台のどの穴にどの柱が納まるのかわか […]

RECORDの落款

今月は2つのシリーズを同時に作っているので、RECORDばかりやっているような毎日です。RECORDとは、一日一枚作るポストカード大の平面作品を言います。毎年2月始まりなので、これを1月始まりにしたくて今月は新シリーズを […]

素材の変容

素材がもつ力を引き出すことは彫刻にとって重要なことです。石や木はもともと自然界にありのまま存在しているので、それらに手を加えることで豊かな表現を示せるならば、彫刻としては大成功と言えます。逆に手を加えたことで素材が萎縮し […]

彫刻制作の意味するところ

毎日制作をしていて、ふと思うことがあります。作品制作はまず自分が作りたいイメージがあって、それをカタチにしたいと欲して制作をしているわけです。幸い個展やらグループ展で鑑賞者の目に触れる機会が持てていることで批評をいただい […]

書棚をながめると…

どうも公務や新作彫刻の追い上げやらで読書の時間が取れません。自家用車通勤も読書が出来ない原因です。自宅の書棚をながめると、読みかけの本がいろいろ目につきます。陶芸家八木一夫の随想集やら現代彫刻の評論集など、ずっとそのまま […]

集中力と持久力

ひとつの仕事を全うするために集中し、それが長く持続できたらいいのにと思うことが度々あります。そうした集中力と持久力が噛み合って一日が過ごせたことは滅多にありませんが、今日はそれに近いパワフルな一日でした。新作「構築〜起源 […]

「象徴主義」を窓口にして…

連休の作業中に、知り合いの美大生がやってきて「象徴主義」について調べていきました。「象徴主義」はG・モローに代表される19世紀末に登場した神秘的な主題を扱った一連の作品を指しますが、広い意味の象徴は古代から現代に至る全て […]

三連休でやるべきこと

このブログはほとんど自分のメモとして書いているような内向きの文章になっています。三連休が始まり、まずやるべきことは「構築〜起源〜」の柱の修整彫りです。どこまで終わることができるのか。116本のうち64本は仕上げを終わって […]

完成への心の昂り

搬入までに完成するのかどうか、きわどいところです。それがあるせいか朝起きると手足に汗をかいています。自律神経失調症です。今までの作品でも搬入まで日数がなく厳しい時もあったのですが、今回のような症状は初めてです。就寝時も自 […]

緩急ある一日の生活

一日の過ごし方に緩急があって、公務に追われ制作に没頭する時間は密度の濃い時間を過ごしています。自宅に帰ってくると、気持ちが緩んでぼんやりとしてしまいます。このぼんやりとした時間が何ともいいのです。こう感じるのも仕事や家庭 […]

勤務時間後の炙り作業

公務が始まったので、新作「構築〜起源〜」の制作は勤務時間が終わってからです。今日は修整彫りが終わっている柱を少しずつバーナーで炙っていく作業をやりました。外はもう暗くなって寒さが身に沁みる時間帯でしたが、時間的に余裕のな […]

杉の柱の修整彫り

新作「構築〜起源〜」の土台から立ち上がる杉材の柱116本の修整彫りを始めています。どの程度彫り跡を残すか考えながら作業をしています。搬入までの時間を考えると焦る気持ちはありますが、荒彫りとは異なり、彫り跡の様子を見ながら […]

映像による「桂離宮」

昨夜のNHKスペシャルで「桂離宮」が放映されました。2年前に訪れた桂離宮の記憶が甦り、いい気持ちになりました。桂離宮はそこかしこに美の工夫が凝らされて、その自然を模した細やかな情景に思わずため息が出てしまいます。自分が気 […]

RECORDは「凸形」、さらに…

ポストカード大の平面に一日1枚の作品を作るRECORD。この1月でセカンド・シーズンが終わろうとしています。2年前の2月から始めたRECORDですが、以前から2月という中途半端な開始時期に居心地の悪さを感じています。そこ […]

仕事始めは油絵の具と共に…

今日から制作再開です。昨年暮れに砂のマチエールを硬化剤で固めたところまでやっていたので、そこに油絵の具を染み込ませる仕事から取り掛かることにしました。家内と知り合いの美大生に助っ人を頼み、3人で一気に塗っていきました。油 […]

ウィーンを思い出すひと時

昨晩、ウィーンフィルによるニューイヤーコンサートの中継をNHKが放映していました。ウィーン楽友協会ホールは自分にとって思い出の場所です。もうかれこれ20年以上も前になりますが、1980年から85年までの5年間ウィーンで暮 […]

2009年を迎えて

2009年になりました。明けましておめでとうございます。3年ぶりに正月気分を取り戻しました。例年ブログに書いているように、今年の創作に関する抱負や目標を掲げてみたいと思います。今年も新作「構築〜起源〜」の制作続行、REC […]