彫り跡の処理

116本の杉の柱の修整彫りに入りました。新作「構築〜起源〜」の土台から立ち上がる柱は表現上重要なもので、この処理をどうするかで作品の印象が違ってきます。構築シリーズは3年目になりますが、工芸的な印象を避けるため、意図的に彫り跡を残して仕上げています。今回の作品の116本の柱は既に荒彫りが終わり、それだけでも表現の方向を伝えられるのですが、ところどころ修整彫りをして、彫りの勢いをなくさないようにしようと思っています。時間に追われるようにして夢中で彫った鑿跡には、多少粗雑なところが見られて、ささくれた箇所があります。そこを修整していくつもりです。じっくり見ながらやっていく仕事なので、思った以上に時間がかかり、今日は20数本出来ただけという結果になりました。休庁期間まで公務の合間をぬって、なんとか修整を続けたいと思っています。         Yutaka Aihara.com

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