木を彫り続ける週末

週末は木彫に明け暮れています。現在は大きな作品のパーツを作っているのですが、この制作過程が一番健康的な精神状態を保っている時かもしれません。彫り出されてくるカタチに小さな感動を覚えたり、自分の心に眠っている感覚を探ってみたりして、内向きになって自分の心との対話を始めつつ、まだ全体がはっきりしない状況では、気楽にパーツ作りをやっているしかないのです。でもこの仕事が前述したとおり一番健康的です。杉の柱は長短混ぜるとちょうど70本、荒彫りが終わりました。柱はまだ少々不足しています。最短の柱が10数本必要です。パーツに関わる仕事はそろそろ終わりに近づき、いよいよ全体構成を具体的に考えなければならない時期がきたようです。来月以降は全体を見ながら、パーツを作るという調整期間に入る予定です。一番健康的でいられる制作過程は今月いっぱいかなと思っています。

関連する投稿

  • 造形の素材変換 かつて木彫によるテーブル彫刻「構築~包囲~」と「構築~解放~」を作りました。サークル状の厚板を複数の細い柱で支える構造で、量というよりは線と面で構成される軽やかな作品として作ったつもりです。この作品 […]
  • 「構築~楼閣~」について 今年7月の個展で発表する木彫と陶彫による作品の題名を「構築~楼閣~」にしました。「楼閣」とは高い構えの建物という意味です。現在制作中のこの作品は、昨年発表した「構築~瓦礫~」のように割れた球体をいく […]
  • どこまで修整が許せるか… どこまで修整が許せるか、これは作品制作における素材が意図に反して起こすアクシデントのことです。自分の制作を突き詰めていく修整(修正)のことではありません。たとえば木彫における木材の裂け目、石彫におけ […]
  • 連休最後は成形3点 今日で三連休が終わります。朝から工房に籠もって制作をやっていました。タタラを立ち上げてドベで接合し、成形を始めました。陶土の乾燥具合を確かめながら作業しているので、まったなしの作業になり、3点の三角 […]
  • 「構築~解放~」修復準備 毎年恒例になった東京銀座での7月の個展に、来年は「構築~解放~」を出品しようと思っています。それに現在制作中の陶彫と木彫による新作を加えます。ところが「構築~解放~」の柱の1本が破損して、その修復を […]

Comments are closed.