京都「下村良之介展」

関西旅行を振り返って、今日は京都国立近代美術館で開催されている「下村良之介展」の感想を書くことにしました。実際に見た日は21日(木)です。昨年は同近代美術館で「麻田浩展」を開催していて、興味深い幻想画家の展覧会がちょうど見られてよかったと思いましたが、今年も「下村良之介展」はとてもラッキーでした。紙粘土で画面に凹凸をつくり、レリーフ状になったところに紙を貼って彩色する下村流技法は、時に古代文様のようであったり、鳥が飛ぶイメージであったりして壁画的な重厚感に溢れる作品でした。自分も陶壁の作品があり、さらに発展させたい願いがあるので、今回の「下村良之介展」は大変参考になりました。イメージを大きなスケールで、また深く追求したい意図が感じられて、自由闊達な作風に自分も勇気づけられた展覧会でした。                         Yutaka Aihara.com

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