シュレンマーの舞台空間

昨日見た「バウハウス・デッサウ展」で美術館の壁一面を使って映像作品が流れていました。オスカー・シュレンマーによる舞台工房の作品で、バウハウスを特徴付けるカタチが表れていました。シュレンマーは形態、色彩、空間、運動、言語、音、理念の7つが舞台を構成する要素としていたようですが、映像を見る限りでは運動する人の身体が中心となった舞台のように見えました。独特な衣裳に身を包んだダンサーが機械的で禁欲的な動きをしていました。当時は演劇上の実験としても画期的なものであったはずです。建築、美術や工芸、舞台までも統一したバウハウスの理念がいろいろな側面から見て取れる展示内容でした。                    Yutaka Aihara.com

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