犬になった彫刻家

表題のタイトルの面白さについ魅かれて酒井忠康著「犬になった彫刻家」を購入してしまいました。この彫刻家とは今は亡き若林奮。自分が学生時代にキャンパスで何度かご本人の姿を見ていながら、若林先生に話しかけることが出来ず、でも個展があると必ず見に出かけていた注目の人です。彫刻を学び始めた自分は若林奮ワールドが理解できず、それでも何故か気になっていました。名の知れた美術評論家も自分と程度の違いこそあれ、同じ興味関心を抱いていたことが嬉しくて、本書を時間をかけてじっくり読むことにしました。これで若林彫刻の思考の一端を知ることが出来たこともありますが、筆者が様々な面から考察している(というか格闘しているようにも感じます)ことが刺激的で迫力のある内容になっていて、時間をかけるつもりが、あっという間に読み終えてしまいました。読み終えた後も繰り返し気になる箇所を振り返っているところです。久しぶりに面白い書物に出会えたと思いました。                              Yutaka Aihara.com

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