哲学・詩作・そして実材

現代美術における彫刻の捉え方として、彫刻を設置することによって、その空間を変容させることが挙げられます。今まで見慣れてきた空間に対し、新しい視点を与え、また触覚的な要素を加えることで、新鮮な眼で世界を俯瞰できるようになると考えます。空間の変容は、彫刻家が考える哲学的な思索であったり、ユートピアを作り出そうとする詩的な感性だったりしますが、彫刻家は哲学者でも詩人でもないので、常に実材と向かい合い具体的にモノを提示することが彫刻家の彫刻家たる所以であろうと思います。実材を媒体として空間に働きかけていくことが彫刻家の仕事であると常々考えています。Yutaka Aihara.com

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