水の抵抗と流れ

近隣にあるスポーツクラブで水泳をしていて感じることは、腕や掌で水の抵抗を受け、それが前へ進む原動力になっている一方、身体を横位置に保ち、左右をローリングさせることで水の抵抗を減らしている基本的な原理です。水の動きを使い分ける行為は、単純でありながら、いかに身体全体をコントロールするか、また水の抵抗を最大に得るためにどの角度で腕を動かすか、さらに水の抵抗を減らすためにどんな状態に身体を保つかを感じ取りながら行うもので、かなり奥の深いものだと思います。水泳には思考よりもイメージ、考えるより感じる力が必要です。アートを行うため自分の内面をあれこれ模索していると、無性に泳ぎたくなるのは思考よりイメージを求めるバランス感覚が働くためかもしれません。水の流れにのって泳ぐ気分はなかなかいいものです。水の抵抗を心地よく感じられる時もまた格別です。    Yutaka Aihara.com

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