Archives for the Month of 2月, 2008

4年に1回の29日

今年はうるう年にあたり今月が29日まであります。「RECORD」は今年は366点。今日その1点を作りました。「0229」とナンバーをつけましたが、このナンバーが再び登場するのは4年後になります。2月の締めくくりはやはり「 […]

芸術家が猫を好むわけ

昨日のブログに書いた彫刻家池田宗弘先生を初め、画家藤田嗣治、文豪夏目漱石など、猫を表現媒体にする芸術家は多いと感じます。同じペットでも犬やウサギに比べるとどうでしょう。古今東西の芸術家の作品テーマで、そんな調査をしてみた […]

池田宗弘宅の猫たち

自分の30年来の師匠である池田宗弘先生は、猫の群像を真鍮直付けの彫刻で表現しています。真鍮を溶接して作る彫刻は、ちょうどジャコメッテイのように肉付けをぎりぎりまで削ぎ落として構造をむき出しにしたままの状態で仕上げています […]

池田宗弘・作「サーカス」

真鍮直付けで具象彫刻を作っている池田宗弘先生は、自分の大学時代からの師匠です。大学に入った頃、「毎日現代美術展」が都立美術館であって、そこで初めて池田先生の猫の群像による作品に出会いました。塑造を学んでいたにも関わらず、 […]

スイミング&スイミン

仕事帰りにスポーツクラブに立ち寄って、しばらく泳いでから帰宅することがあります。その夜はよく眠れます。公務と創作を両立させていることもあって、一日の仕事量がめいいっぱいで、何もしなくてもよく眠れるのですが、水泳をした後は […]

現代の茶室を考える

今晩のNHK番組「新日曜美術館」で取り上げられていた楽吉左衛門設計による新しい茶室の在り方に興味が湧きました。池の中に作られた水中に沈んだコンクリート製の茶室。コンクリートは黒の色素が混ぜられ、またアフリカ産の原石で周囲 […]

久しぶりの木との対話

久しぶりに鑿と木槌を持ちました。数週間前に試作を1本だけやっていますが、本格的に木を彫っていくのは今日からです。木は対話しながら彫るのがいいのです。木には板目や柾目があって、それを確かめながら彫り進むので上手に付き合いな […]

陶彫による「遺構」

今年の個展は6畳大の陶彫で「発掘〜遺構〜」と名付けている作品を出品する予定です。あらゆるカタチが混在する都市が無人化した情景を陶彫の集合体で表現しています。いつも4月にやっていた個展の開催時期を、今年は7月に変えました。 […]

新作の素材購入

杉材が42本、自分の手許に届きました。これは長さ90センチの柱ですが、さらに長い柱が数十本必要です。新作「構築〜起源〜」を作るための素材です。素材を見ると何だか嬉しさでいっぱいになります。これは何度経験しても同じです。素 […]

桂離宮・松琴亭の市松模様

宮本健次著「桂離宮〜ブルーノ・タウトは証言する〜」によると、ブルーノ・タウトは松琴亭の襖にある青と白の市松模様を「ほかのところだったら堪らない悪趣味に堕するだろうと思われる…」という感想をもっていたようです。自分は昨年夏 […]

ブルーノ・タウトの証言

宮本健次著「桂離宮〜ブルーノ・タウトは証言する〜」という書物を読み終えました。昨日ブログに書いた居間のテーブルに積まれた書物の1冊です。昨年の夏に桂離宮に出かけ、実際自分の眼で見て、その美しさを堪能した後に読む書物とすれ […]

書物という小宇宙

昔から読書が好きだったにも関わらず、最近は本を読んでいません。車通勤は読書時間を奪っていることは充分わかっているのですが、つい車で職場に行ってしまいます。毎朝「RECORD」を描き、昼間は公務に追われ、毎晩ブログを書いて […]

スキュルチュール江坂

今日は大阪の道頓堀界隈にあるビジネスホテルから横浜に帰ってきました。大阪では主だった美術館に適当な企画展が見られなかったので、地下鉄御堂筋線に乗って、郊外の江坂まで出かけ、そこにある彫刻専門のギャラリーを見てきました。「 […]

大阪・道頓堀へ…

今日は朝早くからブログを書いています。今晩は大阪に一泊するので、朝のうちにパソコンに向かっています。久しぶりの大阪です。2年前も職場の人たちと出かけ、国立国際美術館を見てきたり、道頓堀をウロウロ歩き回ったりしてきました。 […]

ホームページ充実に期待感

この頃、公務が多忙をきわめていて苦慮する書類の作成に追われています。帰路も憂鬱になっていたら、ホームページをサポートしていただいている方から電話があって、自宅で打ち合わせを持つことになりました。2人が玄関に現れると、ホッ […]

「RECORD」は正三角形

今月から新しい「RECORD」を日々作っています。前にブログに書いたように昨年のように自由気儘に描くことはやめて、法則を決め1ヶ月間はやってみようと思っています。今月のテーマは「正三角形」。画面のどこかに同じ大きさの正三 […]

杉材にある裂け目

今まで木彫には集成材や合板、一木であればヒノキを使ってきましたが、今回の木彫はあえて裂け目のある杉を使うことにしました。木は長い樹齢を生き、やがて人の手によって伐採されて材木になります。材木が乾燥する時に生じる反りや裂け […]

「RECORD」4月・5月アップ

昨年作っていた「RECORD」の4月分と5月分をホームページにアップしました。昨年はペンで素描するのが楽しくて、アクリルガッシュで淡彩をしていました。また職場では新しい担当になって右往左往していました。多忙な仕事の合間に […]

集合彫刻「構築〜起源〜」

三連休の最終日は木彫の次なるイメージです。当初考えていた柱を組んでユニットを作り、場を構成するイメージは次第に変わってきています。今は柱のままで場を構成するイメージになりつつあります。こだわっていた木組みは諦めました。柱 […]

陶彫ランプシェード「街灯」

三連休の中日にあたる今日は陶彫ランプシェードの新作成形をやっていました。ランプシェードの題名は「街灯」にしました。昨年「街灯−A」と「街灯ーB」を完成させています。今日は「街灯ーC」に取り組んでいました。いずれも照明器具 […]

ジャコメッテイ・肖像画

ムアに防空壕に避難する人々を描いた素描があるとすれば、ジャコメッテイにも高い表現力をもつ素描や油絵があります。自分はこのジャコメッテイの平面表現に魅かれ、ジャコメッテイの展覧会がある度に、ジャコメッテイの素描か油絵を見ら […]

ジャコメッテイ・現実を掴む

ジャコメッテイの彫刻は、ムアからやや遅れて、図版によってその存在を知りました。細く削ぎ落とされた人体。大きめの台座から陽炎のように立ち、人の存在自体が無くなってしまいそうな表現。当時ムアばりの豊かな量感を求めていた自分に […]

ムア・防空壕の素描

彫刻家が描くドローイング(素描)には傑出したものが数多くあります。ヘンリー・ムアの描いたドローイングの中でも、第二次大戦中に地下鉄の防空壕に避難した人々を描いた一連の作品は完成度の高さから言っても、世界最高の素描のひとつ […]

ムア・内なる空間

豊かなボリュームをもつ彫刻で知られるイギリス彫刻界の第一人者ヘンリー・ムアは外に向かうボリュームだけでなく、彫刻の内側にもボリュームをもつ構造でも知られています。彫刻に穿った「穴」の造形をムアから知り、内側にも空洞という […]

ムア・在るがままの存在

河原で石ころを拾うと思わず「これはヘンリー・ムアだ」と呟いてしまうことがあります。水に洗われ風に晒されて造形された小さな石ころが、まさにムアの作る彫刻に近いボリュームを感じるのです。在るがままの自然(存在)、これがムアの […]

搬出という幕引き

「構築〜解放〜」は第一幕の役割を終えて解体しました。またまた手伝いの方々の手を煩わせて丁寧に梱包されてしまいました。今度いつお目見えするのか見当がつきません。「RECORD」もエアキャップで包まれました。額は来年も使う予 […]

至福のひと時

横浜市民ギャラリーには雪にも関わらず多くの方々が来られました。児童生徒作品展を見たついでとはいえ、私たちのグループ展も盛況でした。自分にとって一番嬉しいのは、自分に関わりのある若い世代の来客です。美大生や美大を目指す10 […]

美術鑑賞のノウハウ

今日は終日横浜市民ギャラリーにいました。今日だけで1000人を超える入場者がいて大盛況です。というのも同館3Fでは児童生徒作品展が開催されていて、小中学生やその家族の方々が作品展を見に来たついでに私たちのグループ展を見て […]

寒い2月に思うこと…

2月になりました。昨年の2月1日は「RECORD」制作の第一歩でした。また今日からセカンドシーズンの第一歩が始まります。彫刻の新作も考え始めています。陶彫ランプシェードは既に制作が始まり、成形が終わって乾燥させているとこ […]