成長する造形と色彩

美術の専門的な勉強を始めた頃、なかなか出来なかったデッサンの形の取り方や色彩と色彩を組み合わせて効果を出す方法などが、この年齢になると不思議に出来るようになります。しばらくデッサンをしていなかったり、色彩構成をする機会がなかったりしても、何かこうしたいと考えていると結構思うとおりに出来るものです。人はただぼ〜と歳をとることではなく、自分の興味関心のあることをしっかり頭脳が覚えていて、手を動かさなくても眼や頭で歳を重ねて学習しているのかもしれません。初心者の子どもと大人に陶芸を作らせると、器としてきちんと作れるのは大人の方です。独創性は別として、大人の方が器をたくさん見ていたり、触れていたりする結果なのだと思います。色彩が苦手だった自分が日々作っている「RECORD」の色彩が楽しくなってきました。加齢のせいでしょうか。昔もこんなふうに色彩を操りたかったと思いつつ、今は色彩と遊んでいます。          Yutaka Aihara.com

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