絞り染めの思い出

NHKのテレビ番組「美の壺」を見ていたら、絞り染めを扱っていました。絞り染めと聞くと、自分は苦い思い出が甦ってきます。小学生の頃、授業で絞り染めをやりました。自分は糸を上手く縛ることができず放り投げていたところ、母親が深夜にしっかり糸を巻いてくれていました。その丹念な仕事ぶりが子どもながら印象に残ったのですが、それを当日忘れていって、ついに絞り染めをやれなかったのです。自分が情けなく、また母親に申し訳なく感じていました。その後もずっとそれが思い出に残ってしまいました。廊下に飾られたクラスメートの絞り染めを直視することができず足早に廊下を通り過ぎたことも覚えています。しっかり糸を巻かれた布はいつか消えて、今も思い出だけが去来します。                     Yutaka Aihara.com

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