私の中の女流芸術家

職場の同僚にK・コルヴィッツの画集を貸したことで、自分が影響を受けた女流芸術家について書いてみたくなりました。学生時代は先日のブログにも書きましたが、コルヴィッツ一辺倒でした。その後はレンピッカが好きになりました。社会派のコルヴィッツと退廃的なレンピッカの世界。直接的なヒューマニズムと屈折したマニエリスム。どちらも女性画家であるからこそ表現できる世界のような気がします。レンピッカはアールデコ様式を体現した画風で、自分のウィーン滞在がきっかけになって、その世界観を知ることができたように思います。ウィーンにはアールデコ様式の産物が溢れているからです。この2人に次いで興味のある画家がメキシコのフリーダ・カーロとアメリカのジョージア・オキーフです。自分はまだアメリカ大陸に渡ったことがないので、この2人に関しては理解が不十分だと思っています。ただ、2人の絵で表現された世界にはただならぬ気配を感じています。いずれ近いうちにもっと接近できるかもしれないと期待するこの頃です。      Yutaka Aihara.com

関連する投稿

  • G・クリムトからE・シーレまで 国立新美術館で開催中の「ウィーン・モダン」展には、「クリムト、シーレ […]
  • 画家キルヒナーと戦争 20世紀初頭から第二次世界大戦のヒトラーの弾圧を受けるまで、ドイツは美術のエポックを迎えました。それがドイツ表現主義で、自分は学生時代から関心を寄せていました。まずコルヴィッツの版画が先陣を切って、 […]
  • 映画「クリムト」雑感 先日、常連にしている横浜のミニシアターに映画「クリムト」を観に行ってきました。正式なタイトルは「クリムト […]
  • 幻想画家論 ボッス、グリューネウァルト、ピエロ・ディ・コジモ、ラ・トゥール、ルドン、ゴーギャン、アンソール、ムンク、スーティン、クレー、エルンスト、デュシャン…「瀧口修造全集1」に収められている幻想画家論で取り […]
  • 芸術家宅を訪ねる随想 「瀧口修造全集1」に収められている「ヨーロッパ紀行」の中に、ダリを訪ねた時の随想が載っています。アトリエの中の描写やダリの人柄に、ほんの少しばかり親近感が持てるような気になります。スペインの海辺のア […]

Comments are closed.