表現主義の先駆者ムンク

ヨーロッパに5年住んでいましたが、北ヨーロッパには終ぞ行かずに帰国してしまいました。今考えると残念でなりません。いづれ必ず行こうと思っています。ノルウェーの首都オスロにはエドワルド・ムンクの美術館があるようですが見ていません。ムンクの日本での展覧会にはよく出かけています。学生時代にムンクの木版画を真似た記憶があります。自分が当時から心酔していたドイツ表現主義の先駆者と言えるムンクですが、その斬新で心理を揺さぶる表現の所以を知るためには、やはり風土を見てこなくてはいけないと思っています。「叫び」があまりにも有名ですが、死と隣り合わせであったムンクの生育環境やノルウェーの気候がもたらす影響が、全ての作品を通じて鬼気迫る雰囲気をもって表現されています。ムンクが生きた時代にドイツで展覧会をやって波紋を広げた理由がよくわかります。         Yutaka Aihara.com

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