窯出しの瞬間

陶芸をやっていて、何と言ってもワクワクする瞬間が窯を開ける時です。何年やっていてもワクワク感は変わりません。歓喜か絶望か。ただ自分は陶彫の無理なカタチで何度も失敗しているので、焼成で味を出すようには考えていません。無難な焼成の設定をしてしまうのです。おまけに部分を焼いて、それぞれを組み合わせる作品となれば、なおさら冒険は出来ません。こんな焼き方をしたらこんな景色が出来たというのはありません。部品が同じように焼ければ満足なのです。でも窯出しの瞬間は興奮します。魔法のように土が変化して石化するのが楽しくてなりません。陶芸の醍醐味です。    Yutaka Aihara.com

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