化粧土による深み

白い釉薬のかかった陶器は白色が平面性を強調してシャープでシンプルな雰囲気を出します。また、厚めに釉薬をかけた陶器は淡雪のような景色を感じさせます。同じ白でも黒っぽい色の土に白化粧した陶器は、下の土の色と微妙な風合いを出して、立体的な深みを出してくれます。そこに透明釉をかけると、白い釉薬をかけた場合とは、まるで作品の印象が変わります。自分はこの化粧土が大好きで、自作の陶彫で様々な試みをしています。最初のイメージは風雨に晒された壁を、黒っぽい土にいろいろな化粧土をかけて表そうとしました。最近ではもっぱら錆びた鉄のような陶彫作りやっています。これも化粧土のもつ深みを利用しているのです。今日は夏に成形しておいたランプシェードに化粧土をかけました。近いうちに窯に入れようと思います。Yutaka Aihara.com

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