仮想現実の世界

先日ホームページにアップした自作の陶彫も、現在作っている木彫も仮想現実の世界に存在するものとして考えるようにしています。たとえそれがパソコン画面や映像によるものではなく、実材を使って実際に存在するものを作ったとしても、その空間を体験して感じるものはイメージの世界であり、たとえば木彫はそのイメージを喚起するために造られた装置とすれば、アートはすべて仮想現実と言えると思います。そうした造形物は人の心の余裕から生まれるものであり、またそのくらいの余裕や遊び心がないと、生活に潤いが生まれないと思います。それは大いなる無駄なのか、文化なのか、観る人や考える人によって感じ方も様々です。生活がぎくしゃくすると一番最初にヤリ玉にあがるのはこうした余裕の世界で仕事をしている我々で、経済的生産性の無いものは必要なし、ということになりかねません。そんな国にならないよう願うばかりです。 Yutaka Aihara.com

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