タウン誌のポートレート

以前タウン誌の取材を受けました。それが出来上がり1冊頂きました。作品というより自分のポートレートが大きく掲載されて、ちょっと照れます。ルポライターの文章を読んでいると、自分が言ったことで改めて自分の意思の確認が出来て、何故か変な気分になります。書き手は短いコメントの中で上手にまとめるものだなと感心してしまいます。自分の作品は集合体なので、組み立てなければ全体を見せることができません。倉庫には部品入りのダンボールがまるで引越し荷物のように積んであるだけです。そこへいくと数ページ前に掲載されている画家が羨ましい限りです。作品の前で撮影が出来て、しかもカラフルな画面なので写真がとてもキレイです。自分の彫刻の図録を撮影してくれるカメラマンはいつも照明に気を使い、立体の雰囲気作りを大切にしてくれますが、これは自分の作品が黒っぽい立体で、しかも演出という手間をかけなければよく見えない要素を持っているからなのでしょう。時間が限られた取材の中で撮影するとなれば、作品よりポートレートが中心になるのは仕方がないことかもしれません。            Yutaka Aihara.com

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