落款の下書き

集合体で構成する立体作品のそれぞれの部品につける印。つまり落款の役目をするものと考えて、新作ごとに印も毎回新しく彫っています。今日は印の下書きをしました。一昨日のブログに「図案」系の印を作ると書きましたが、今回は基本に則ったものにしました。篆書体をそのまま使って「相原裕印」と彫ることにしました。基本に忠実が新鮮と感じた結果です。篆書体はなかなか美しく、とくに「裕」の「谷」が人の笑顔に見えて面白いと感じました。曲線と直線のバランスも大変気に入りました。薄紙に書いたものを裏返して石に貼り付けて、これから印刀を入れていきます。陽刻、つまり朱文にするつもりです。どんなものになるやら楽しみです。落款は作品ではなく、作品に添えるものですが、自分にとっては作品並みの宇宙を形成するものだという認識があります。                    Yutaka Aihara.com

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