Archives for the Month of 6月, 2007

2つの顔 振り子のように

昨日のブログの続きになりますが、彫刻家の顔と地方公務員の顔をもつ自分は、2つの異なる仕事を振り子のように行ったり来たりしながらやっています。それで心のバランスをとっているのだと自分では思っています。事務的な仕事が続くと、 […]

キャリア教育について

学校教育の骨子となっている学習指導要領の中に「キャリア教育」という箇所があります。ニートやフリーターがしだいに増えていくと社会が弱体化する傾向になるので、そこで児童・生徒・学生に確かな職業観を身につけさせようとするのが「 […]

創作行為に関すること

気が乗らないと創作がままならない状態は日常では普通のことだと思います。自分もずっと何かやりたいけど、何もやれない状態が続いていました。日常の雑事にかまけて、やりたいことが出来ず、時間ばかりが過ぎてしまうことが多くありまし […]

365点の連作 立体への兆し

2月から始めている365点の連作が近頃面白くなってきました。ポストカード大の作品ですが、いろいろな展開を見せ、また立体要素も加わって次から次へ作品が生まれます。一時はどうなるものやらと思っていましたが、ヴァイオリズムがい […]

柱材の購入と運搬

今年も柱材を購入し、レンタカーで作業場まで運搬しました。日々の仕事に追われているので、今年は業者に頼むつもりでいましたが、結局自分でやってしまいました。今年購入した柱材はかなり長めで作業場の天井すれすれでした。輪にしたテ […]

古い詩集の新鮮なコトバ

歌謡曲は、歌は世につれ世は歌につれながら次第に古さを纏っていくものですが、時代を反映しながらも、なお新鮮な表現を保つコトバがあります。自分が学生時代に歌謡曲(フォークソングかな)を聴きながら集めた詩集です。当時の現代詩を […]

歌は世につれ 世は歌につれ

昔の歌謡番組で司会者がよく「歌は世につれ、世は歌につれ〜」と言っていました。なるほどFMから昔流行ったフォークソングが流れると、懐かしさのあまり一緒に歌ってしまう自分がいます。今のJポップはそんな風に歌えるのかなと余計な […]

梅雨の中休みの炎天下

気象庁が梅雨と発表してもまとまった雨が降らない日が続いています。昨日雨が降ったかと思えば今日は快晴となり、昨日の雨が湿気をもひきつれて遠のき、清々しい天気になりました。今日は外仕事が多く、炎天下の中にずっといました。学生 […]

土壁に魅せられて

自宅に土壁はありません。家を建てた時は借金で首が回らず、家の素材まで考えられなかったというのが本音です。ですが土壁は大好きです。今晩TVで「美の壺」という番組をやっていて、「土壁」がテーマでした。番組の中で目にした自然な […]

活字離れの反動

職場まで自家用車で通勤し、しかも超過勤務の毎日。たまに帰りがけにスポーツクラブに行って水泳で身体を保ち、帰宅すると「365点の連作」を作ったり、このブログを書いたり。こんな毎日の生活で犠牲になっているのは本を読むことです […]

トイレという名の快適空間

ヨーロッパ各国からトルコへ旅した時に、便器のカタチが国によって変化していくのを見て、その国の人々の生活や文化をトイレを窓口にして語れるのではないかと思ったことがあります。洋式と和式が違うように、国によってトイレは様々な形 […]

ベッドの重要性

大学時代の話です。下宿していた友人宅に招かれた時に、その場に相応しくない立派なベッドがありました。ベッドが立派なのは装飾ではなくスプリングの良さにありました。友人いわく「寝ている時間は人生のかなりの部分を占めている。健康 […]

家具へのこだわり

家を建てた時に、どんな空間を作ろうか思案しました。ずい分前の話ですが、この時が一番楽しかったように記憶しています。多額な借金をしたにも関わらず、家具にこだわりがありました。家具も借金でした。本来なら家の素材にもこだわりた […]

365点の連作近況

2月から毎日描いている平面による小作品ですが、気づけば130点を超えています。今までの作品全てがペンによる線描で淡彩を加えています。毎日あれこれ試行しようと思って始めた連作ですが、発想を大幅に変えることができず、結局同じ […]

飯田善国「見えない彫刻」

最近急逝された現代彫刻家の飯田善国さんが出版したエッセイを、埃をはたいてパラパラ貢をめくって見ています。1977年に購入しているので、手許にあるのは初版です。自分がちょうど大学生の頃で、この本によって現代彫刻のことや海外 […]

思索集 藤田昭子の原風景

何年か前に神奈川県の大山の麓にある小さな美術館で藤田昭子さんが個展をされていたので見に行って、本人にお会いしました。昔から野焼きによるモニュメントを多く作られていて、住居ともオブジェとも言える造形に注目し、また羨望の眼差 […]

デイータ・ロンテ「石のコトバ」

海外で生活していた頃に購入した「STEINSPRACHE」という写真集があります。ドイツ語を和訳すると「石のコトバ」。繰り返し見ているので、表紙が黄ばんできています。ただイメージを掴むには大変いい写真が収められているので […]

ブガッテイを運転する女性像

1929年に描かれたタマラ・ド・レンピッカの「自画像」は「デイ ダーメ(ドイツ語で婦人)」の表紙を飾り、そのイメージは自立する女性像、流行の車に颯爽と乗るモダンガール、そしてアールデコの象徴として印象づけられました。今も […]

タマラ・ド・レンピッカの世界

タマラ・ド・レンピッカの絵は、現在に至るまで評価が二転三転したそうです。絵を見るとアールデコの時代をあまりにも象徴する空気をもち、レトロな雰囲気が漂っています。ただ、とても巧みな技術をもった画家だと思います。キュビズムに […]

画家タマラ・ド・レンピッカ

画家の生涯を映画化するとしたら、タマラ・ド・レンピッカがいいと思っています。今までフリーダ・カーロやグスタフ・クリムトの生涯が映画化されています。古くはカーク・ダグラスがゴッホに扮した「炎の人」があります。何故タマラ・ド […]

「発掘〜地下遺構〜」HPにアップ

今年4月の個展に出品した「発掘〜地下遺構〜」をホームページにアップしました。コトバもつけました。自負するようですが、コトバもかなり慣れて衒いがなくなり素直に出るようになったと自分では思っています。「発掘〜地下遺構〜」はテ […]

地域での小さなコンサート

私の住む横浜市旭区の住宅地には地域コミニュテイがあって、普段付き合いのある人たちが集まって、近隣のカフェで小さなコンサートを開くことになりました。ギター、三味線、胡弓の取り合わせで「ボブ・デイランから八尾の民謡」まで、要 […]

カール・リープクネヒト追悼

表題の作品は、ケーテ・コルビッツの木版画です。20歳代の頃、ドイツ表現主義に魅かれたのはケーテ・コルビッツの版画や彫刻がきっかけになっています。戦争で息子を失った母が描く世界に強烈なアピールがあって、自分はたちまち表現の […]

舞台・ベルリン

ドイツの第二次大戦の話ばかりブログで書いていますが、表題の本「舞台・ベルリン〜あるドイツ日記1945/48〜」は、1985年自分がウィーン生活を切り上げて帰国した頃に読んだものです。ウィーン生活がまだ生々しい時に、この本 […]

映画「白バラの祈り」

表題の映画のDVDを借りてきました。原作の「白バラは散らず」は30年も前に読んでいて、原作を傍らに置きながらDVDを見ました。ショル兄弟がミュンヘンの大学で「白バラ通信」を撒いて、ゲシュタポに逮捕されるところから始まり、 […]

白バラは散らず

少し前の新聞で最近のドイツ映画を取り上げ、ナチズムに対する実像を映像によって捉えるクオリテイの高い表現が出てきたと伝えていました。そこに「白バラの祈り」という新作映画の解説が載り、まてよ、これはひょっとして、と本棚に目を […]

北方芸術傾倒癖

自分が美術を専攻した学生時代から、自分の中に去来した芸術家はいずれも北方ヨーロッパであるのに気づき、自分の趣向が北方に向けられていることを改めて認識しました。A・デューラーの細密な版画、R・クラナッハの硬質な油彩、ファン […]

警告つきの愉快な仲間たち

ヒエロニムス・ボスの絵画はどれをとっても愉快でたまりません。妖怪に恐ろしい仕打ちを受けている人間がいて、そこに様々な謎や物語があって、細部を見ていると飽きることがありません。これは画家から発せられる社会に対する警告であり […]

ウィーン美術アカデミーのボス

昨日ボスに纏わるブログを書いていて、ボスの絵との出会いを思い返してみました。1980年に自分はウィーン美術アカデミーに入学しています。でもその頃は、アカデミーから歩いて10分のところにあるウィーン美術史美術館で、ブリュー […]

「悦楽の園」を追われて

表題は中野孝次著作のヒエロニムス・ボスについてのエッセイです。この本を購入してから何度となく読み返し、今再び気になる箇所を目で追いつつ読んだところです。ボスの難解な絵画を平易な文書で謎解きしてくれているのが有難いと思いま […]