彫刻と写真のコラボレーション

カメラマンとの共同作業である図録の打ち合わせを持ちました。前にブログに書いた記憶がありますが、これは自分の作品をカメラマンが自分の言う通りにただ撮影したというものではありません。撮影者にも個性や主張があり、そうした意図が撮影に反映して、自分の作品であって自分の作品ではない世界が現れてくるのです。これは作者である自分には新鮮な驚きです。こういう視点から撮影したというものが、自分のさらなる意欲や次の創作に向かうヒントを与えてくれるからです。人の解釈によって、これほど刺激を与えられることはありません。まさにコラボレーションをしていると言っていいくらいです。そんな人に助けられながら制作をしているのだということを改めて考えた一日でした。

関連する投稿

  • 7月RECORDは「揺らぐ楼閣」 RECORDは一日1点ずつ制作していく小さな平面作品で、2007年から制作を開始しています。一日1点というのはなかなか厳しいノルマで、その日がどんな状況であれ、必ず制作をしていくのです。毎年テーマを […]
  • 週末 「構築~視座~」の彩色 今年の7月個展には2点の大きな作品を出品する予定です。目玉は複数の陶彫部品で構成する「発掘~盤景~」ですが、もうひとつは木彫のみで作った「構築~視座~」です。この作品はテーブル彫刻で、楕円状の卓を4 […]
  • 6月RECORDは「流転の因」 雨が降れば河川が氾濫し、豪雨ともなれば逆巻く波に家屋が呑み込まれていく場面を何度となく最近の報道で見ています。梅雨の季節になれば水害による悲惨な状況をつい考えてしまうのは私だけではないはずです。梅雨 […]
  • 週末 BankARTの「山本愛子展」 週末になりました。昨日から取り掛かっているテーブル彫刻制作を継続しています。今日の午前中はテーブル部分の文様の刳り貫き作業を開始しました。昨日描いた下書きをさらに煮詰めて、刳り貫く部分と残す部分を決 […]
  • 週末 土台の完成に向けて 公務員を退職してから週末の意識が薄れてきていますが、NOTE(ブログ)のタイトルには週末を明記して、新作の制作状況を書いていきます。まず「発掘~盤景~」は陶彫部品の制作が既に終わって、窯入れの順番を […]

Comments are closed.