オットー・ワーグナーの住宅

ウィーンの中心に近いところに青果市場(ナッシュマルクト)があります。その青果市場から、オットー・ワーグナーがデザインした住宅2棟が見えます。当時流行したユーゲントシュテイール様式の植物模様が壁面いっぱいに描かれていて独特な美しさがあります。マジョリカハウスとメダイヨンハウスと呼ばれていました。マジョリカ焼のタイルを使っていたので、そう呼ばれていたそうです。オットー・ワーグナーの建築物は一目でわかります。鉄とガラスの取り入れ方が実に巧みです。19世紀の過度な装飾のついた建物がぎっしり詰まったウィーンの街にあって、その景観を壊さずにモダンさを主張している建物はワーグナーをおいて他には見られません。調和と斬新さを併せ持った造形作品だと思います。

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