07年・制作再開

昨年作業場に放置していた作品の制作を始めました。硬化剤がよく効いていて砂がしっかり固まっていました。作業を開始してまもなく硬化剤や砂が少し不足していることに気づきました。硬化剤は余らせても次作に使うかどうかわからないし、長いこと保管しておくと品質が変わってしまいます。どのくらい購入するかは作品が完成に近づかないとわかりません。ともあれ着実に木彫作品は進んでいます。ここが陶彫との違いです。陶彫は成形して乾燥させてから窯に入れます。器と違い無理なカタチを作っているので窯に入れてもきちんと焼けるかどうかわからないのです。窯出しをしてダメであった時は再度作り直し、さらに乾燥させるまでの時間を考えなければならないので厳しい日程になります。ただ意外性を求めるなら、現在やっている木彫より陶彫の方が面白いのです。陶彫再開のメドは立ちませんが、これも今年の目標としたいと思います。

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