一木にこめられた祈り 仏像展
2006年 10月 16日 月曜日
上野の国立博物館で開催している「一木にこめられた祈り 仏像」の展覧会を過日観に行きました。なかなか見応えのある内容で、心にどっしりと木彫による仏像の姿が刻まれてしまいました。最初の部屋は小さめの十一面観音菩薩が数多く展示され、その作りこんだ造形に魅了されました。次の部屋では大きめの像が多く、中でも中央にあった菩薩半跏像はバランスがよく、観ていて心地よさを感じました。鉈彫りの部屋では宝誌和尚の顔の表面が割れて中から十一面観音が現れる立像が楽しく、近未来的な発想に驚きました。円空や木喰も代表作が展示され充実した展覧会でした。古くは中国から渡った仏師が彫ったものであるにせよ絵画や彫刻といった西洋を源とする展覧会の中で、こうした日本古来の立体造形作品が高レベルな内容で観られるのは本当に素晴らしいことです。
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Tags: 作品, 展覧会, 木彫
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