ブランクーシのアトリエ
2006年 8月 30日 水曜日
たまに記憶の底から甦るところにパリのブランクーシのアトリエがあります。20数年前の当時はポンピドーセンターの近くにあって写真でしか知らなかったブランクーシの作品が所狭しと置かれていました。思っていたより小さく白っぽい空間であり、制作途中の作品や道具があって、ブランクーシを一人の人間として認識したのを覚えています。それだけなら単なる巨匠の一人として記憶の底にしまうところですが、人を介して偶然ルーマニアに出かけたのを契機に一気にブランクーシが身近な存在になったのでした。ブランクーシはルーマニア出身で、巨匠ロダンに師事したにも関わらず、独自の道を歩むことになった現代彫刻のパイオニアです。ブランクーシのカタチがルーマニアに起因していたことを彼の地で知って、ブランクーシのアトリエで見た作品が抽象にも関わらず、何か地に根ざしたものとして印象に残ったことを改めて感じた次第でした。
関連する投稿
- 彫刻家カール・プランテル
オーストリアのオーバーエスタライヒ州に住む彫刻家中島修さんと一緒にカール・プランテルの自宅を訪ねたのは、もう20数年前になるでしょうか。農家を改造して中世の木の家具をモダンに配置した部屋に通されて、お茶を頂きました。プラ... - 夏気分を惜しみながら…
今日で8月が終わります。月が変わることに郷愁を感じるのは夏の特徴かもしれません。開放感あふれる夏だからこそ流行り歌にもなり、移ろう夏気分を惜しむ情景になるのだと感じます。今月の創作活動を省みると、とにかく暑い工房の中で滴... - 「神と人を求めた芸術家」
表題はドイツの近代彫刻家エルンスト・バルラハのことを取り上げた「バルラハ~神と人を求めた芸術家~」(小塩節著 日本キリスト教団出版局)の副題になったコトバです。バルラハは最近日本でも徐々に知られてきた彫刻家であり劇作家で... - 世田谷の「佐藤忠良展」
今年99歳の彫刻家。70年以上にわたって彫刻一本でやってきた人に羨望を覚えるのは私だけではないと思います。自分だって可能性無きにしもあらず、と自分を奮い立たせたい心境です。彫刻家佐藤忠良は、彫刻を始めたばかりの自分には雲... - ドガの彫刻試作
現在、横浜美術館で開催されている「ドガ展」には、デッサンや絵画の他に彫刻が出品されています。ドガは彫刻技法の中の塑造という可塑性のある素材を用いた立体造形をやっているのです。絵画と違って人の目に触れることの無かった塑造。...
Tags: カタチ, ルーマニア, 作品, 制作, 彫刻, 留学, 芸術家
The entry 'ブランクーシのアトリエ' was posted
on 8月 30th, 2006
and last modified on 1月 29th, 2010 and is filed under note.
You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed.
Both comments and pings are currently closed.