表現や素材に対する浮気

ストイックな抽象表現をやっていると、具象的な表現に憧れ、人物を塑造してみたくなります。具象的なカタチには自分の頭では考えられない様々なカタチがあって観察を極めたくなるのです。抽象と具象は割り切って区別できるものではなく、具象を純化してみたり、また具象に戻ってカタチを発見したりの連続なのかもしれません。素材も粘土のような可塑性のある素材を扱う一方で、木や石のようなカービングをやってみたくなります。現在木を扱っているのも陶彫からしばらく離れて見たいと思ったからです。こうした浮気を繰り返して表現が深まるのだと思います。人との関わりではそういうわけにもいかないところもありますが、本能に忠実に生きている芸術家であれば、浮気な生涯を送ることもあるでしょう。

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